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そして2ヶ月後

ユーリさん(仮名)という一見おだやかな女性が他店舗から異動してきた。仕事熱心で、上司からも先輩からもほったらかしにされていた私の面倒もよくみてくれる人だ。現在も何かと心配してくれて、異動先の私の元には各種資料を送ってくださっている。*1

そんな先輩と二人でレジに立っていた日の正午過ぎ、ユーリさんは来店されたお客様に挨拶をした。

「いらっしゃいませ、こんばんは」

ひき続き、私も挨拶することにした。

「いらっしゃいませ、こ、こ、こんにち・・・は」

ふと横を見ると、ユーリさんは笑いを堪えていた。

「すみません、復唱できませんでした」
「ごめんなさい、ちょっと辛いできごとがあって、帰りたくなってました」
「せんぱーい、置いていかないでー。私も日没後の世界へ連れてってー」

ユーリさんは、声を出さず、しゃがみ込んで笑っていた。

*1:私の元に資料が届かない理由はまた後日書く